私のプロフィールには、
・初執筆の小説が、第2回日本ラブストーリー大賞「審査選考委員を悩ませたもうあと一歩の作品」に選ばれる
同作品「第20回小説すばる新人賞」一次審査通過
という謎の経歴があって、その小説は、えっと、2年半ほど前に書きました。
書いたキッカケは、夢で、断片的に続きをみるようになって、その記憶を形にしたかったからです。
後は、半分以上の人が通るような絵のコンペに落ちて、ひどく落ち込んで、もう絵を辞めたくなって、他の創作活動がしたくなったから。
美術予備校講師時代、主に電車の中で書きました。
正しい小説の書き方などを私が知っているはずもなく、思いついたものから断片的にエピソードを書いていって、すこしずつそれを繋げていきました。
書いてる時は、どう展開させるかということに私の考えのほぼは支配されていて、それは思いがけず心地よかったです。
頭が暇じゃないって素晴らしい。しかも、想像し続けることで頭がいっぱいだなんて、本当に楽しい。
書きながら思ったのは「特に何も起きないし、読後何にも得るものがない文章を書きたいなぁ」ということです。ただ、読書体験が心地よいものになるように気をつけたつもりではいます。そういう文章が書きたかった。私が読みたい文章を書きたかった。
そういう意味では完全に自慰行為です。
そんな完全自己満足目的の文章でしたが、書き上がってみると結構気に入る感じに書けていたので、何人かのお友だちに読んでもらいました。
「小説には、書き手の考えや生活や趣味、信念のようなものがものすごうく出るのだなぁ」と激しく体感した私は、そのことを誰かに話してみたかった。けれど、それ以上に自己を露呈し過ぎたことに照れてしまって、最初はひとりのお友だちにしか見せる気はなかった。その時たまたま頻繁にメールをしていたお友だちに。
そしたらそのお友だちはとっても楽しんでくださいました。
でも!!そのお友だちは私の創作活動の良き理解者であるのと同時に、もうものすごうくふざけたタチで、あろうことか私の家で10人ほどで飲み会してる時に、その私の小説のことをバラしたんです!!(笑)。そのバラし方もひどい。。。私の小説に出てくる人物のマネをしたんです。あぁ!ほんまにはずかしい!
それで、「あぁ!なんでバラし…あぁ!」ってなった私は思い切って、「読みたい」と言ってくれた猛者たち全員に読んでもらうことにしました。もう、ヤケですね。
そしたら思いがけずみなさん喜んで下さって、あらー!と思った私は調子&図にライドオンし、「賞金500万円」という点に惹かれて「第2回日本ラブストーリー大賞」に応募してみたんです。当たり前ですが賞には至らず。
でも一人の方が私の作品を「審査選考委員を悩ませたもうあと一歩の作品」に選んでくださった。アドバイスまでつけてくださって本当に有り難かったです(アドバイスにはオチまで書かれていますので気になってググろうとしてる方はご注意を)。
それで士気の上がった私は、エピソードを増やすなどして全体的に書き改めて「第20回小説すばる新人賞」に応募してみました。そちらは1216人の応募があった中、104人が通過する一次審査に通りました。誰かが私の作品を「通過」と評価してくださったことがとっても嬉しかったです。私の今の文春担当さんはこの以前は文芸誌で下読みもされていたそうで「一次通るのはなかなかスゴイことですよ」と言って下さいました。
だからって私、今、他に何か書こうと思ってるわけでもなく、言いたいこと、書き留めておきたいことはこのブログに書けるし、結構小説欲は満たされてしまってます。
去年の春に書いていた
「nonjournal」は、書いてる時はとっても楽しかったけど、京都を出た時に書くのを辞めてしまいました(「犬」は、置く場所がなくて一旦置いてみただけです)。きっと京都のあの家で書くのがいい環境の文章だったのでしょう。何人かの方が「あの続きを」と言ってくださっていますが全然書く気がしないのは、やはり環境のせいだと思います。またなにかしら環境の変化があれば、書くかも。私も続きを読みたい感じなので、いつか再開されることをなんとなく自分のことながら願っています。
長々と言い訳を連ねましたが、クダンの小説。
一次審査通過バージョンを少しずつアップしていこうと思います。
「SWEET CITRUS」
一気にアップしようとしましたが、文字数の関係で上げられませんでした。それで、31回に分けてアップしますね。
もし読んでくださる方がいたら、どうもありがとうございます。
<余談>
この小説を公募に出した時、本名晒すのが恥ずかしくて、ペンネームコンプレックスの私なのにペンネームを考えた。の、で、す、が!!
当時検索に全くひっかからなかったのに、さっきググったら、デリヘル嬢の源氏名と被ってました。。。がこーん。。。がこーん。。。がこーん。。。